とうとう五十路になりました ~ いなきち | |||||||||||||||||||||||||
今日は、ちょっと趣向を変えて、マクロフラッシュについて思うことを書いてみます。 マクロフラッシュを使われたことがない方には、全く不必要かつ意味不明なお話しだと前置きしておきます(笑) 過去、そして現在、マクロフラッシュとしては、 ・SIGMA EM-14 (ソニー用) ・OLYMPUS STF-22 ・NIKON R1C1 を使ってきました。 主に昆虫撮影用ですが、たまに花の撮影にも使います。 マクロフラッシュとは、レンズの先端もしくはその付近から発光させる仕組みを持った、小型の2灯フラッシュのことです。 クリップオンタイプをマクロ撮影に用いると、ボディー上方から被写体に斜めに光が当たるので、影がきつく出てしまいます。また、広角レンズでの近接撮影では、近接域では光が全面に回らないことも起こり得ます。 一方、マクロフラッシュを使うと、被写体の左右方向から2灯で照らすので影が出にくく、そして光がよく回ります。 また、左右2灯の発光量を変えることにより、フラッシュ光による陰影をコントロールすることもできます。 そう、2灯の発光量調整・・・ここなんです、当初違和感を覚えたのは。 ![]() 導入前は、2灯の発光量調整については、普通のフラッシュと同様に、それぞれに対して調光補正を掛けると思っていたのです。 ところが実際は違って、2灯の発光比率を調整する仕様なのです。 例えば、 ・左側 1 / 右側 3 と言った感じで、この場合は、右側を左側の3倍の光量で発光させることになります。 じゃあ、この場合の実際の発光量はどうなるかというと、 TTL調光で割り出した適正発光量:V に対して 左側: V×(1/4) 右側 V×(3/4) となるのです。 つなり、左右の発光比を変えても、発光量の合計が適正発光量から外れないようにしているんですね。 一見、便利なように思えますが、実はこの方式、ちょっと都合が悪いことがあります。 考えてみて下さい。 1枚試しで撮った後に、 「左側はこのままの明るさで良いから、右側だけもう少し明るくしたい」 と言う場合、左右の発光比率を1:2にすると、右側は確かに明るくなるけれど、同時に左側が試写より暗くなってしまいます。 ※注・・・このことは、実写ではそれほど気にならなかったりもしますが、一応理屈ではこうなると言うことで・・・(爆) これを防ぐためには、さらにプラス側に調光補正を掛けなくてはなりませんが、そうするとまたイメージが違ってしまい、左右の発光比を再度調整し直すことになったりして、これはもう下手したら調整の無限ループに陥る可能性が・・・(涙) ![]() いったい何故このような仕様になっているのか。 右側を明るくしたければ、単純に右側だけプラスの調光補正を掛ければ済む話しですもの。 恐らくこれはフィルム時代の名残であろうかと思うのです。 フィルム撮影では、まずフラッシュの発光量を決めなくてはなりません。 TTL調光が無かった昔は、露出計やフラッシュメータを元に計算で発光量を決めたはずです。 そして、一度決めた露出を守り通さないと、階調の狭いポジフィルムでは、簡単に露出過多や露出不足になってしまいます。 そこで、左右の発光比率を変えたい場合でも、露出ミスを防ぐために合計の発光量が適正露出から外れないような仕組みが必要だったのではないか・・・と。 さて、現代のデジタルカメラではどうでしょうか。 ご存じの通り、ポジフィルムで表現出来る階調は優に超え、ネガフィルムでさえ追い越した感があります。 となると、露出ミスを恐れる必要性はそれほど無く、もはや調光比率を変える方法でなく単純に左右それぞれに調光補正を掛ければ良い、と言うことになると思うのですよ。 ![]() このように、フィルム時代から見直されていない方式は他にもあります。 ニコンのカメラでマクロ撮影をする時の「実絞り表示」もその一つ。 ニコンは、撮影倍率が大きくなるに従って掛かる露出倍数を、カメラの絞り表示に反映しているのですが、これが本当に使いにくいのです。 フィルム時代は露出を自分で求める必要があったので、この表示は有り難かったかも知れませんが、AEが信頼できる今となっては露出にシビアになる必要はありません。 それよりも、ニコンでは設定した(露出倍数を抜かした)絞り値が即座に分からないことにより被写界深度の目安が付けられない、と言う方がよほど困ります。 いずれも、フィルム時代の古いしがらみに依るものかと思うのですが、どうでしょうか。 マクロフラッシュはそれほど売れる製品で無いでしょうから、まぁ仕方が無いと諦めも付きますが、実絞り表示だけは何とかして欲しいと思いますね。 ![]() ところで、ニコンのR1C1には二つのモードがあります。 「クローズアップ撮影モード」と「コマンダー撮影モード」なのですが、この違いが実に分かり難い! マニュアルを読んでもよく分かりませんし、ネットで検索しても、ちゃんとした説明には出会えませんでした。 実際に使っていても、その違いが分かっていない方は多いのでは? そもそも、字面からして「?」です。 「クローズアップ」と「コマンダー」って、排他関係に無いですから。 実際、「クローズアップモード」でも「コマンダー撮影(複数の子機を制御する)」ができますし、「コマンダーモード」でも「クローズアップ(近接撮影)」撮影ができます。 この両者の違いで大きなことは、 「クローズアップ撮影モード」 ・・・ リモート子機は3灯まで/マニュアル発光は1/64まで 「コマンダー撮影モード」 ・・・ リモート子機はたくさん可(台数制限については知りません、笑)/リピート撮影ができる/1/128のマニュアル発光ができる と言うことです。 「コマンダー撮影モード」は、どうやらブツ撮りなどで使われるいわゆるCLS(クリエイティブライティングシステム)のコマンダー機能を指しているようです。 しかし、「コマンダー撮影モード」でもクローズアップ撮影ができるのに、何故わざわざ「クローズアップ撮影モード」があるのか・・・ その理由は、正に上に書いたことなのです。 「クローズアップ撮影モード」 ・・・ 2灯(3灯まで可能ですが、基本は2灯です)の発光量比を指定する。即ち、全体の発光量は変わらない。←3灯の場合はちょっと違うけど。 「コマンダー撮影モード」 ・・・ 2灯(もしくはそれ以上)を個別に調光補正できる ※上記はTTL調光の場合です。マニュアル調光はこの限りではありません。 つまり、R1C1を使う上での「クローズアップ」と言う言葉の定義は、次のようになっているようです。 「クローズアップ」とは ・・・ フラッシュ光が全面に当たっている(=フラッシュのみで露出を制御できる)近接撮影のこと。 上で述べたように、「クローズアップ撮影モード」と言うのは、フィルム時代の「露出が変わっては困る」と言う前提を元にして、 ・フラッシュ光のみで露出を制御する → 全体の発光量は変えずに2灯の調光比率を変える と言う流れを意識した撮影モードのことなんですね。 以上、ワタクシの拙い説明でご理解頂ければ良いのですが。。。 ちなみにワタクシの場合、より使いやすい「コマンダー撮影モード」で常に撮っております。 ![]() 本日の写真はXZ-2で撮ったので、本文の内容とは全く関係ありませ~ん(爆) でも、XZ-2でSTF-22がちゃんと使えることを、ワタクシは知っているのだ、ふふふ(笑) ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-26 22:12
| 葵区散歩
この時期、気軽な散歩に行くとして・・・ まずは、咲き出した花を撮りたい。 でもって、ひょっとしたら普段はあまり見かけない鳥に出会うかも知れない。 と言うことで、マクロレンズとなるべく長い望遠レンズを持ち出したい。 けれど、それだといかんせん重たい(涙) それ以前に、まともな超望遠レンズは持っていないのでした(爆) となると・・・やっぱりこのペアでしょうか。 ![]() ![]() ![]() タムロンの52BBは、写りが一級品の割には小さなボディーです。 重さは456gですが、手に持つとそれ以上に重みを感じます。 昔のレンズはガラス材が重いせいでしょうが、それ以上に、この重さはタムロンの歴史の重みなのだ。 な~んちゃって(笑) すぐ上の写真、「背景を整理しないさい!」と怒られそうですが、「ゴチャゴチャしてないと寂しいじゃん」と思ってしまう、ワタクシがおります。 ![]() ![]() ![]() ![]() 対して望遠は、ワタクシの所有レンズの中で一番の長尺である500mm。 とは言っても、これまたタムロンの古いミラーレンズです。 全長91.5mm、重量595g。 めちゃくちゃコンパクトで軽いレンズ・・・タムロンの歴史の重みは感じませんな(笑) あまりに軽すぎてフレーミングが定まらず、おまけにファインダ像のコントラストが低くて、ただでさえ超浅いピントの合焦判断が付きにくい、ときたもんです。 まともに撮るにはひたすら数を打つしかないのが悲しいのですよ。。。 まぁ、色々不満はありますが、何と言っても500mm。 重さ的に気軽に持ち出せるのは良いですね。 ガーガーの飛翔写真、「もう少し羽根が伸びてたら良かったね」と慰められそうですが、「何を見ている!鳥の下の飛び散った雫にこそ、わびさびがあるのじゃ」と言い訳しちゃう、ワタクシがおります(爆) ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-24 22:01
| 路傍の花
家の周りでも、そろそろ河津桜が見頃を迎えました。 春の予感を感じさせてくれる花ですね。 ![]() ![]() ![]() 幹線道路から入った奥まった路地。 民家と空き地の境目に、綺麗な花を咲かせる一本の木があります。 毎年ここの花を撮るのを楽しみにしています。 ![]() 到着した時は、気持ちの良い青空に恵まれていましたが、雲の流れが早く、時折陽が陰る状況に・・・ やはり桜は、青空の下で撮るのが一番ですね。 ![]() ![]() 青空とのコントラストを付けたくて、フラッシュを焚いてみました。 色々設定を変えて撮りましたが、花の質感を殺さない設定がなかなか見つかりませんでした。 フラッシュ一灯だと、光の回り方をコントロールするのが難しいですね。 かと言って、多灯はもっと難しいし、何より面倒くさいです(爆) ![]() 補助光程度なら、フラッシュも「アリ」かもしれませんね。 最後の締めに、クローズアップを。 ![]() ![]() D4のJPEGは、桜の色が綺麗に出ますね。 ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-23 15:46
| 路傍の花
やっぱりこのレンズでしょうか。 F2.5 ![]() F5.6 ![]() F11 ![]() この優しい写りには、いつ使っても満足出来ます。 ![]() 解像度も全く問題ありません。 それに、嫌な色収差もほとんど見られず、マクロレンズの歴史の頂点に立つレンズと言っても過言ではないかと思います。 ![]() ![]() ![]() 発色も良好。 嫌みの無い自然な色合いは、花の色を美しく出してくれます。 ![]() ![]() ちょっと望遠寄りですが、スナップ的にも使えます。 元々ボケの綺麗なレンズなので、積極的に絞りを開けられるのが良いですね。 「開けても絞っても良い」と言うのは、現代レンズのトレンドでしょうが、それを25年も前に完成させていたタムロンは偉い! と思うのであります。 ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
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| 2014-02-22 19:46
| 路傍の花
全くもってガッカリです。 いえね、シグマとニコンのお話しです。 シグマの150マクロが手ブレ補正の故障に見舞われた話しは、昨日のブログにも書きました。 前回、同じ故障の修理が上がってきたのは昨年の11月ですから、わずか3ヶ月で再発です。 しかも、この3ヶ月の間は、ほとんどマクロレンズの出番はなかったので、2、3回しか持ち出していないはずです。 これはもう、設計に起因する構造的な欠陥があるのではないかと邪推してしまいますね。 問題なのは、このレンズはワタクシの大のお気に入りだと言うことです。 そうじゃなければ、とっくに売っ払っていますよ、ホント。 ![]() この写りは捨てがたいよなぁ。 ニコンの純正105ミリマクロも素晴らしいと思うけれど、色収差がかなり多めに出るのが×。 やはり、このレンズの方が好きですね。 明日の午前中に、丁寧な嫌みの文句(笑)と共に、シグマに送るつもりです。 マクロシーズン前で良かったなぁ。。。 ここのところ、ずっとホトケノザばかり撮っていたので、さすがに飽きました(笑) 今日は、その辺で見つけた花のアップをを載せてみましょう。 ![]() ![]() D7100を使い始めて、早9ヶ月が過ぎました。 当初は、あまりにも画素数が多いため、描写に不安がありましたが、それは杞憂でした。 D4の滑らかさな描写と比べると、やや不自然さを感じることもありますが、それとて重箱の隅を突くようなものです。 ![]() ![]() ![]() D7100も良いけれど、花を撮るにはやはりD4の方が良いと感じます。 ハイライトの粘りが驚異的だし、なにより滑らかなグラデーションが楽しめます。 あ、そうだ。 D4はセンサークリーニングから帰ってきたばかりでした。 どれどれ、念のため、ゴミの写り込みをチェックしておきましょうか。 ・ ・ ・ おぉ!絞り込んでもどこにもゴミが見当たりません。 なんか、感動~(笑) って、オリンパスじゃ、ゴミなんて付かないのが当たり前なんですけどねぇ。 ・・・あれ!? 画像を送っていたら、100枚目くらいから画像の端にゴミ写りが出てきたぞ~。 しかも、複数箇所。 極小のゴミなので拡大しないと分からないけれど、確かに付いています。 オイオイ、本当かよぉ~。 そう言えば散歩の途中で、つい先日D80を買われたばかりのラーメン屋のマスターに会って、10連写を見せつけてやったっけ。 う~ん・・・見事にその後からゴミが付いていますね。 このゴミ、実はオイルダストです。 拡大すると、揃いも揃ってドーナッツのような形をしています。 カメラの機関部から飛び散ったものでしょうね。 オイルダストは使っている内に落ち着くと聞きましたが、ワタクシのD4のシャッターカウントは1万回を超えました。 それでもまだ落ち着かないの~? こんなことなら、絞って撮ることが多いワタクシは、毎月清掃に出さないといけません。 保証もあと数ヶ月で切れるし、その後は有償なんて、ちょっとどうかと思います。 シグマを特許で訴えるなら、何故オリのセンサークリーニングの特許を買ってユーザを喜ばせないのでしょうか。 もしかして、オリが売ってくれない? あ~あ、まったくもう。 シグマと言いニコンと言い、どいつもこいつも・・・ ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-19 23:00
| 路傍の花
昨夜、ローパスフィルタクリーニングに出していたD4が戻ってきました。 本当は先週の金曜日に着くはずでしたが、例の大雪のせいで到着が遅れていたのです。 本日は仕事で超多忙ではありますが、そんなことは言っていられません(笑) 愛用のシグマ150マクロを付けて、朝からさっそく近所に出かけて来ました。 ![]() あれ~、何かおかしいゾ・・・ 手ブレ補正が効いていないみたいです。 仕方が無いのでそのまましばらく撮影を続けていると、シャッター半押しで、ファインダ像がガクンと上に動くようになりました。 あちゃ~、例の症状です。 このレンズでこの現象を目の当たりにするのは、実は既に3回目。 ソニーマウントで1回、ニコンマウントでは、購入後8ヶ月で2回目です。 こう何回も痛い目に遭うと、もう唖然とするしかないですよ、ホント。 ん?待てよ。。。 先日、手ブレ補正の特許絡みでニコンがシグマに勝訴し、かなりの損害賠償額の判決が出たとか。 まさかとは思うけれど、ローパス清掃のついでに、ニコンが何かやってませんかねぇ。 シグマへの嫌がらせに、シグマ製レンズを装着した場合は電圧をいたずらする、などと言うファームをこっそり入れるとか(笑) そんなことしたら、間違い無く器物損壊に当たるでしょうから、それは無いでしょうけど。。。 いや、やっぱり疑っちゃいますねぇ。 他にレンズは持って行かなかったので、仕方なく家に戻り、純正105マクロに取り替えました。 気を取り直して、前回同様、課題であるホトケノザの撮り方を研究してみましょう。 ![]() 小さなホトケノザを撮るには、等倍では少し足りません。 倍率アップのため、今日はテレコンの代わりにエクステを付けて見ました。 エクステはマスターレンズの焦点距離が短いほど倍率が高くなるため、望遠マクロではテレコンほどの効果は望めませんが、ま、何となく気分で(笑) 今日も先日に引き続き、逆光気味の光を演出したかったので、小型のリモートフラッシュSB-R200を背後から当ててみました。 花の輪郭にハイライトが入り、綺麗な写りにはなりましたが、前面からの光が平坦に当たっているので、あまり立体感を感じません。 ![]() これはいかがでしょうか? 光の当たり方は、実は上の写真とそれほど変わっていません。 でも、花自体が立体感を感じる位置から撮ったことと、背景の右側が暗くなったことで、立体感を感じる写真になったと思います。 ところで、ホトケノザの写真をRAW現像するとき、どうしても気になることがあります。 花の上部に比較的太いヒゲが立っているのですが、現像次第でこの部分のピンク色が濃く出てしまい、不自然な描写になってしまうことです。 次の写真は、ちょっと極端にコントラストを付けたものです。 ![]() どうでしょうか? 違和感を覚える色描写だと思いませんか? 実は、ホトケノザを肉眼で見ると、彩度や色相は別にして、ほぼこのように上部前面がピンク色なのです。 ですから、これはある意味、全体の印象としては正しい描写です。 でも、とても不自然に思える・・・ その理由は、ワタクシが考えるに二つあります。 まず一つ目は、「階調が良すぎる」と言うことです。 花の台座とヒゲ部分は、人間の目には同じ色に見えます。 と言うか、モノが小さすぎて判別できないのです。 ところが、最近のカメラは階調が広く、台座の部分は白っぽく、ヒゲの部分はピンクっぽく写る(実際はそうだと思います)ので、後処理でコントラストを上げることにより、明度の差がより明確になり、違和感を覚えると思うのです。 もう一つは、「被写界深度を確保できない」ことです。 どう言うことかと言うと、等倍域では上部の丸い部分全てを被写界深度に納めることは、どんなに絞っても恐らく不可能です。 ヒゲの半分程度は被写界深度から外れて、ボケてしまいます。 そうすると、ボケによりピンク色が滲み、背景の部分にまで拡散してしまいます。 これにより、違和感を覚えるのだと思います。 と言うことで、この部分の違和感を無くすために、毎回かなり面倒くさい現像をしているのです。 その方法は、いずれご紹介したいと思っていますが、比較的簡単に違和感を無くす方法があるのでご披露しましょう。 それは・・・JPEG画像を後処理することです。 RAW現像が世間に広まって、猫も杓子もRAWで撮るようになっていますが、じゃあJPEGはダメかというと、そんなことは全然ありません。 ワタクシは印刷物のデザインを仕事としておりますが、扱う写真の90%がJPEGです。 プロが撮ったTIFFを使うこともありますが、希なことです。 さすがにグラビア雑誌や写真集のような、高度な画質や色再現性が求められる場合は別ですが、JPEGでも一般商用印刷用の品質は十分保てます。 ![]() ![]() 上がJPEG撮って出し、下が補正ありの画像です。 後処理をかけても、それほど花上部の描写は気にならないと思います。 JPEGを補正元にすると、RAWに比べて階調が良い塩梅に失われているため、補正してもそれほど違和感を覚えないからです。 ニコンのJPEGは色分離が優れた描写で、下手なRAW現像を掛けるより、よっぽど良質な画像が得られます。 ちなみにワタクシの場合、NEUTRALをカスタマイズ(輪郭強調+2、コントラスト+1)してあります。 これは、後処理の元画像としてNEUTRALが望ましいと言うことと以外に、この設定だと、カメラのモニタとLightRoom上で見るRAW画像(デフォルト値)が、ほぼ同じようなトーンになると言う大きな理由があります。 それから、JPEGの画質はBASICにしています。 何度もFINEと見比べましたが、ワタクシには全く違いが分かりませ~ん。 ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-18 18:02
| 路傍の花
ホトケノザが咲き誇る、と言うには小さすぎる花ですが、とにかく、そこかしこで見られるようになりました。 好きな花の一つですし、毎年撮り方を研究しているのですが、どうにも納得する写真が撮れません(涙) 今日は本腰を入れて、撮ってみましょうかねぇ。 まずは自然光で一枚。 ![]() 当たっている光の具合からか、ちょっとコントラストが強い写真になってしまいましたが、印象的な写りに思えます。 ここでクイズと行きましょう。 撮影レンズは何でしょうか? 絶対分からないと思いますからヒントを(笑) この大きさに写せると言うことは、マクロレンズ・・・じゃないので~す。 焦点距離は35ミリ。 と言う事は、何か細工してますね(笑) よくよく見ると、解像度は高くありませんよ~。 次に、ちょっと印象的な写真を狙ってみたくて、フラッシュを焚いてみました。 ![]() 単純に前面からのフラッシュだと面白くないので、内蔵フラッシュ+影取ジャンボに加え、小型のSB-R200をリモート発光させました。 SB-R200は、背景の左側奥の下からこちら向きに焚き、逆光を作っています。 調光はTTLですが、調光補正を掛けています。 ・内蔵フラッシュ ・・・ -0.7段 ・SB-R200 ・・・ +1.3段 なかなかの立体感ですが、その分少し「フラッシュを使いました感」が強すぎるかな? それから、背景は悪くは無いと思うけれど、少しうるさいですかね。 それじゃあと言う事で、内蔵フラッシュを強めに補正し、さらにもう1灯のSB-R200を追加し、強めの光で背景のコントラストを下げてみました。 ![]() 調光補正はこんな感じです。 ・内蔵フラッシュ ・・・ +0.7段 ・SB-R200(左側奥の下からこちら向き) ・・・ +2.0段 ・SB-R200(中央下から背景方向) ・・・ +0.7段 う~ん・・・悪くは無いと思いますが、一面のっぺりした感じで、立体感が失われてしまいました。 無影写真のお手本みたいで、図鑑などには良いのかも知れません。 次は、自然光をもっと生かす構図で、逆光下できらめく感じを目指してみましょう。 この場合、内蔵フラッシュは、補助光程度の光量に止めておいた方が良さそうです。 ![]() 調光補正はこんな感じです。 ・内蔵フラッシュ ・・・ 補正無し ・SB-R200(左側奥の下からこちら向き) ・・・ +0.3段 うん! 背景はうるさいけれど、思い描いた画に一番近い仕上がりです。 ![]() これは、左側真横から、SB-R200を発光させてみました。 花の存在感は出ている写真だと思います。 とまぁ、事ほど左様に、フラッシュの設定は本当に難しいです。 試行錯誤の連続で、一枚撮っては再調整、の繰り返し。 いずれはフィルムで撮ってみたいけれど、今の段階ではまだ無謀な気がします。 ところで、撮影レンズについてですが、正解はジャンク箱から拾ってきた「AF NIKKOR 35-70mm F3.3-4.5」です。 撮影倍率が足りないので、KENKO の DG EXTENSION TUBE(12mm+20mm)を付けました。 古くて廉価なレンズですが、この通り、絞れば立派に写りますね。 それでは最後に、現代レンズの写りもご覧頂きます。 ![]() ![]() ![]() ![]() やっぱりマクロレンズの描写は素晴らしいですねぇ。 先の35-70も大健闘していますが、これを見ちゃうともう戻れません(笑) ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-16 21:01
| 路傍の花
撮り溜めていた花の写真で、久しぶりにスライドショーを作ってみました。 アクセントに、チョウの写真もちりばめてみました。 ※動画を再生すると音が鳴ります。仕事中の方、気を付けてね~。 動画と違って、編集が簡単でいいなぁ(爆) ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-14 23:34
| 路傍の花
昨日は、古いニッコールでゆるい写真を上げましたが、今日は一転してこってり系にしてみようかと。 D80のCCDセンサーと、コントラストが強い魚眼レンズなら、意図した写りになるのでは・・・? ![]() ![]() 魚眼レンズは、画面の端に近いほど、湾曲が大きくなります。 そこで、端の方に直線を入れると、非現実感を楽しめます。 1枚目の写真は、比較的うまく被写体を配置できたかなと思うのですが、いかがでしょうか? 2枚目は、手前の花のシベ部分が少し影になっていたので、内蔵フラッシュを補助光として使いました。 ちなみに、湾曲があまりにキツイと、魚眼初心者のワタクシには構図が決めにくいので、テレコンを噛まして湾曲を緩和させました。 ![]() 無謀にも、小さなホトケノザを最短撮影距離で狙ってみました。 このレンズ、かなり寄れる(レンズ前2~3センチ)レンズですが、撮影倍率がいかんせん低く、まぁこんなものです。 後処理のせいで、晴天に撮ったように見えますが、実は薄曇りの状況下でしたので、クリップオンフラッシュを焚いてみました。 古いカメラと最新フラッシュの組み合わせですが、TTL調光精度は大いに不満。 この写真では、+2段の調光補正が必要でした。 ワイドパネルを使ったものの、ここまで補正が必要なんて・・・ ひょっとして、SB-910はD80にネイティブ対応していないのでは? 家に帰って調べましたが、よく分かりませんでした(爆) ちなみに、左に映り込んでいるのはワタクシの御御足です。 地面に座り込んで撮っていたのですが、突き出た腹のせいで足を投げ出すしか無く、このような状況に・・・(笑) ![]() 湾曲描写に飽きてしまったので、後処理で補正してみました。 ワイド感は出たものの、キッチリしすぎて面白みには欠けますね。 ところで、すぐ上の写真との色調の違いに気が付かれましたか? 上の写真は絞り優先AE、下の写真はマニュアル露出です。 ISOの違いを加味すると、両者の定常光成分の露出はほとんど同じです。 ホワイトバランスも合わせてあります。 違いはと言えば、上の方はフラッシュ内蔵のワイドパネルを使用し、下の写真はもう少しフラッシュ光を回したかったので、ワイドパネルを使わずにケンコーの影取りジャンボ(ディフューザ)を使ったことです。 また、これは設定間違い(何故かは不明、爆)なのですが、下の方はシャッター速度を上げたため、FP発光になってしまったことです。 この場合、恐らく1枚目が実際に近い色合いだと思います。 2枚目は、影取ジャンボを付けたせいで発光量が下がり、黄色に振られたのだと思います。 また、発光量が落ちるFP発光の影響も、多少はあるかもしれません。 もちろん、プリ発光があるTTL調光を使っているので、理論上はディフューザによる減光をTTLが自動補正するはずですが、AEは万能では無いと言うことでしょうね。 影取ジャンボを付けると光が良く回って、マクロ撮影では大変便利ですが、場合によってはプラスの調光補正を掛けた方がよろしいかも知れませんね。 ![]() では最後に、D7100で撮った写真も載せておきます。 ![]() ![]() ![]() やっぱり、新しいカメラの方が画作りが洗練されていますね。 ただ、D80の方が原色が鮮烈に出るので、ちょっと癖になるかもお・・・ ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-12 23:25
| 清水区散歩
1000円レンズで、たまにはゆる~い世界を味わってみるのも乙かと。 いや、「乙」じゃなくて「丙」かも(笑) ![]() ![]() ![]() ![]() D7100と組み合わせると、高画素のためかせっかくのユルユル描写がスポイルされる気が・・・(笑) これじゃああまり面白くないので、後処理であまりコントラストを上げずに仕上げてみました。 ![]() ![]() ![]() まぁ、何でもありと言うことで(笑) ***************************************************************** 旧ブログ「私、ボケたくございません。」はこちら → http://minarai39.blog112.fc2.com/ ***************************************************************** ▲
by inakichi88
| 2014-02-11 19:30
| 清水区散歩
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